Today's lesson 「勇気と忍耐」
- makiko
- Apr 22, 2016
- 4 min read

今日のテーマは「勇気と忍耐」でした。
ヨーガの根本教典「バガヴァッド・ギータ」にこんな一節があります。
人は行為を企てることなく行為の超越に至ることはない
何かしらの行為をしても心が乱れることない状態に至るためには、その行為を企て実際に行っていかなければならないのですよ、という意味。私たちはとかく、初めてのことや苦手だなと思うことに対して怖いとか億劫な気持ちが勝ってしまい、行動するよりも前に頭の中でシミュレーションしてしまいがち。けれど何100回頭の中でシミュレーションしてみたところで、実際にやってみるというリアルな経験に勝ることはありません。そして恐怖心や苦手意識に心が乱されないようになるためには、リアルな経験を繰り返していくしかないようです。
たとえば小さな子供が初めて包丁を使うとき、きっと怖いという気持ちが先に立ってしまうことでしょう。けれども怖いといって包丁をにぎらず頭の中でシミュレーションを繰り返したところで怖がらずに包丁を使えるようになるでしょうか。私たちは何度も繰り返し包丁を使うことでその恐怖心を克服してきたのです。(毎日”怖い怖い”と震えながらお料理しないですよね、笑)
思い返してみれば、私が15年前に転職で東京に引っ越してきて一人暮らしをしていたときのこと。仕事で疲れ果てて帰宅した後に家で自炊する気になれず、お酒だけで食事を済ませたり、コンビニ弁当のお世話になったことも多々ありました。(当時の食生活は相当乱れていて、肌もボロボロでした・・・)たまには外で食事したいけれど、当時は誘う友達もいなくて、汗。カッコ良く颯爽とおひとりさましてみたいけれど、それも苦手、恥ずかしいというよりそもそも経験がなく躊躇してしまう。なんとも心寂しい日々でした。そんなある日の仕事帰り、あまりの疲れと空腹で、家の近所にあるお店の輝かしい黄色の看板の光が目に飛び込んできました。私はその光に吸い寄せられるようにその店の方に歩き始め、なんのお店かもわからずまま扉を開きました。ドアを開けた瞬間、おかみさんがいらっしゃい〜と迎え入れてくれて、私はとっさに「なんかおいしいもの食べさせてください・・・」と懇願していました。ふとお店を見渡すと常連客らしいお客さんたちが新参者の私をじーっと見ているのがわかります。あとで、そこは近所の常連さんたちが集う飲み屋さんだとわかりました。その日出された食事はおにぎり、卵巻きなどいわゆるなんでもない家庭料理。けれども誰かに作ってもらった食事は本当に美味しかった!!また大将やお客さんも気さくに話しかけてくれたりで、この時、「おひとりさまも悪くないな」と思ったのでした。それ以来、そのお店に一人で何度も通うようになりました。そのうち他のお店も開拓してみたくなり、カフェやらバーなどに一人で出かけては楽しむようになりました。こんな具合にひょんなきっかけで始まったおひとりさま生活でしたが、実際にやってみたら苦手意識、躊躇、怖さ、恥ずかしさのような気持ちは消えていました。逆に自分のテリトリーが広がった体験だったとさえ思うのです。今でもおひとりさまにあまり抵抗がありません。(逆に今は子連れで出かけることばかりで、たまにはおひとりさましてみたいー!!←私の心の声)
こんなこと始めてみたいけれど怖いくて始められないとか、やらなきゃいけないのは分かっているけれど苦手だな、億劫だなと手がつけられない時は、勇気を持ってやってみましょう。そして忍耐の心でやり続けていきましょう。花の種を蒔き、今は芽は出ずとも、土の中では根っこが成長を始めています。毎日水をやり、育てていきましょう。毎日の変化は目に見えぬほど小さいものかもしれません。でもある日突然、美しい大輪の花がパッと咲いて私たちの目を楽しませてくれるかもしれませんよ☺︎
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写真はおウチで咲いたパッションフルーツの花。
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